耐震補強を考える。
中古住宅販売に携わってると耐震の事はお客様からよく聞かれます。
昭和57年以前に新築した建物は俗に言われる旧耐震基準と言われ、57年以降に建てられたものよりも耐震強度が低いと言われます。
ぶっちゃけ言うと、57年以降の建物でもえっ?大丈夫?みたいな家は山ほどあります。
ですが、その57年新築というのが公の一つの区切りです。
じゃあその57年以前に新築の2階建ての家の耐震補強を考えてみてみます。
昭和51年新築の家の間取りです、今の現況も新築時と同じ間取りのままです。
実は今の状況でも決して家の強度が低いわけではありません。
しっかり大事な部分に柱や壁、梁等もあります。
ですが、中古住宅で、2階建てなので耐震強度1の等級というものを正式に取得する工事をリノベーション間取りと一緒に考えた図面が、こちら。
洋室とか和室とかは特に関係ありませんが、赤で引かれたところの壁をさらに筋交いや構造用合板を使って補強します。
全部で14か所。(赤く表示した部分)
2階の部屋と屋根を受けるために図面で見ると、1階の横方向への7か所の壁の補強が必要となります。
このために1階の間どりが、ある程度制限を受けますが、これは致し方の無いこと。
しかしこれで震災の時に大丈夫というわけではありません。
震度6-7の地震に耐えられますが、崩壊はしないレベルなので修繕はその地震後に必要となる可能性はあります。
耐震強度2が病院とかに求められる最低強度で、耐震強度3が最強強度となります。
1と比べると震災後の修繕費用が、3はかなり少なく済むレベルの物と考えると分かりやすいですかね。
そして昭和57年以前の建物は耐震強度1までにすることが最大となります。
2や3には出来ないんです。
するとなるともはやそれは建て替えになりますので、逆に費用は新築よりも高くなる可能性があります。
やっぱり新築が良いよね。
それは否定できません、自分たち家族のオリジナリティのある間取りで、好きな設備で造る新築はまさにほとんどの方の人生最大の夢です。
ですが、取得費が中古住宅購入と比べると、耐震強度3の新築の家を購入するのは、松山市内では立地にもよりますが、今や4000万円後半になるとの声も聞きます。
同じ立地条件なら中古の家を購入するよりも、平均的には新築購入は2000万円以上高くなってます。
新築か中古か?悩ましい限りではあります。
が、そこは柔軟に考えると、土地は永遠ではないですが子孫に残る・残せる、いざという時に売買してお金に変えれます。
ならば①立地の良い場所に持つ、または①よりも立地が劣っても②広い敷地を持っておく の方が良いのでは?
家の耐震強度は重要なことではありますし、住宅の性能等の重視も昨今の省エネの事を考えると大事だと思いますが、土地の立地や広さ等も加味して中古住宅を買うという選択肢が一番お得に不動産を取得できる気がします。
新築住宅、新築マンション、新築建売住宅、中古住宅を30年ほど販売に携わってきたからこそ行きついた答えかな、そう思ってます。
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記事作成:R.SAKAMOTO(坂本)
NO.635