さて、前回からの続きです。
今回は、あの「元歯科医院物件」を「住宅として再生(コンバージョン)する」プランをご紹介します。
🏠コンバージョンとは?
住宅の「コンバージョン」とは、建物を解体・建て替えせずに、用途をオフィスや店舗などから住宅へと変更すること。
既存の構造を活かしながら間取りを大きく改装し、建物の価値を再生させる手法です。
💡コンバージョンプランのポイント

まず、住宅化にあたって一番必要なのが「水まわり」です。
もともと歯科医院だったため、お風呂がありませんでした。
そこでまず1坪ほどの浴室を新設。
広すぎずとも十分なサイズです。
浴室に面して約3帖の洗面室(Wash Room)を確保し、北側にはトイレと既存の洗面を残しつつ、
新たに洗面台・洗濯機置き場・リネン収納を配置しました。
次に、その並びに対面キッチンを設置。
家事動線が一直線になり、無駄のないレイアウトです。
LDKは約20帖あり、家族がゆったり過ごせる広さを確保しました。
南側の洋室は独立した空間として活用。
駐車スペースからも出入りしやすく、趣味の部屋やワークスペースにも最適です。
玄関側の元受付スペースは、和室に変更。
来客時の客間としても使えます。
和室と廊下の仕切りを障子にすれば、自然光が通り廊下も明るくなります。
2階は大きな変更はせず、既存の洋室を活かします。
東側の4.5帖の洋室は、物干しや収納スペースとして使うのもおすすめです。
バルコニーがない分、1階南側にサンルーム兼物干しスペースを設けるとさらに快適になります。

(※なお、掲載しているプランはあくまでリノベーションの一例です。
実際の改修・用途変更にあたっては、建築確認申請等の手続きが必要になる場合があります。
詳細は建築士や行政機関への確認をおすすめいたします。)
🧱建物再生 or 建て替え?
このプランなら十分に“住宅としてよみがえる”可能性があります。
築21年で部分的な傷みは見られるものの、まだまだ使える建物です。
一方で、この建物を解体して2棟建てるという選択肢も面白い。
敷地はもともと2筆に分かれており、どちらも松山市道に面しています。

エリアは「第1種低層住居専用地域」。
たとえば南側にコンパクトな住宅、北側にメインの住宅を建てて二世帯で住むも良し。
あるいは南側を賃貸用にするなど、活用の幅も広がります。
敷地形状が南北に長く、一見テクニカルな物件ですが、
東側に道路があることで2棟配置のプランも十分に成立しそうです。
建物マニア心をくすぐるコンバージョン案件。
解体・新築ではなく「活かす」という発想で、価値を再生する楽しみがあります。
ご相談はお気軽にどうぞ。
また、現在この物件を題材にしたマニアックな建物紹介動画も制作中です。
完成次第、このブログで真っ先にご紹介しますのでお楽しみに。
物件概要
販売価格:1980万円(税込み)
駐車場:敷地内7台から8台駐車可能
登記面積:220.37㎡(約66.66坪)
新築完成年:2004年8月(築21年)
構造:木造瓦葺き2階建
所在地:松山市鷹子町34番1
交通:伊予鉄横河原線「久米駅」徒歩8分
権利関係:所有権
取引態様:一般媒介仲介
仲介手数料:必要(719,400円)
備考:室内に動産がありますが、売主の費用負担にて撤去します。案内時は少し余裕を もってのご連絡をお待ちしております。
地図
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記事作成:坂本(R.SAKAMOTO)
NO.865


