昨日(6月4日)NHKで報じられた衝撃的なニュースについて深掘りしていきたいと思います。
記事は下記を見ました。
地面師か 所有者なりすまし14億円詐取疑い 会社役員逮捕 大阪 | NHK | 事件
大阪で14億円超えの巨額詐欺事件が発生!
この見出し、目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか?
大阪市内の土地と建物の所有者になりすまし、不動産会社からおよそ14億5000万円をだまし取ったとして、会社役員(52)ら3人が逮捕されました。
警察は、彼らを「地面師」とみて詳しい捜査を進めているとのことです。
「地面師」って何者!?巧妙すぎる手口に驚愕
「地面師」という言葉をご存じですか?
最近映画やドラマで話題になりました。
文字通り、不動産の土地(地面)を巡って詐欺を働く犯罪集団のことです。
今回の事件で明らかになった手口は、本当に巧妙でゾッとします。
記事によると、容疑者らは、本来70代の女性が社長を務める会社が所有する不動産について、偽造した女性の運転免許証などを使って法務局に虚偽の法人登記を申請し、社長が交代したように装っていたようです。
これだけでも恐ろしいですが、さらに驚くべきは、売買契約後に建物の鍵の引き渡しが行われなかったことなどから発覚したという点、もし鍵の引き渡しがスムーズに行われていたら、もしかしたら発覚がもっと遅れていた可能性は大いにあります。
想像するだけでも怖いです。
あなたの身近にも潜む「地面師」の影
「こんな大がかりな詐欺、自分には関係ない」そう思っていませんか?
しかし、今回の事件は、決して他人事ではありません。
例えば、実家に長く住んでいない方、ご高齢の親御さんがいらっしゃる方。
もしかしたら、知らない間にあなたの、あるいはご家族の土地や建物が狙われている可能性もゼロではないのです。
地面師詐欺は、昭和の初期からある不動産の詐欺で、額面が大きなものは報道されますが、その手口が巧妙で多岐にわたるため、被害に遭ってもすぐに気づかない、あるいは報道されないまま闇に葬られてしまうケースも少なくありません。
今回の事件で使われた手口は、
〇所有者の身分証の偽造
〇虚偽の法人登記による乗っ取り
など、非常に手の込んだものです。
専門知識のない人では、見抜くのが難しい手口と言えるでしょう。
まあ実際に今回の事件はプロが騙されていますし。
私たちができる対策とは?
では、私たちはこのような巧妙な「地面師」含め不動産の詐欺から、大切な資産を守るために何ができるのでしょうか?
〇定期的な登記情報の確認 ご自身の土地や建物の登記情報を、年に一度は確認する習慣をつけましょう。法務局で誰でも閲覧することができます。もし身に覚えのない変更があれば、すぐに専門家に相談してください。
〇郵便物のチェック 実家などに届く郵便物にも注意を払いましょう。特に法務局や税務署からの通知には、必ず目を通すようにしてください。
〇高齢の親族のサポート ご高齢の親御さんなど、資産をお持ちの親族がいらっしゃる場合は、定期的にコミュニケーションを取り、怪しい電話や訪問者がないか確認してあげましょう。必要であれば、司法書士や弁護士などの専門家と連携することも検討してください。
〇不審な連絡への警戒 「土地を買い取りたい」「良い投資話がある」など、突然持ちかけられる話には慎重に対応しましょう。特に相場より高値で買い取ると言われる場合は、詐欺の可能性が高いです。
詐欺は巧妙化しています
今回の事件は、私たちに「詐欺は常に進化し、巧妙化している」という現実を突きつけました。
大切な資産を守るためには、私たち自身が危機意識を持ち、できる限りの対策を講じることが重要です。
もし少しでも「おかしいな」と感じることがあれば、一人で抱え込まず、警察や消費者センター、あるいは信頼できる専門家に相談することが一番。
事件の詳しい捜査の進展を見守るとともに、私たち自身の資産防衛について改めて考えるきっかけになればいいと思います。
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記事作成:坂本(R.SAKAMOTO)
NO.836